「何がしたいですか」と聞かれると答えに詰まる。でも、今の仕事をずっと続けたいわけでもない。そんなときは、理想の職業名を一つ決めることから始めなくても大丈夫です。ここでは、転職先を選ぶ材料を集めるために、仕事の経験と生活上の希望を五つの質問で整理する方法を提案します。
質問1:仕事の何を変えたいですか?場面を一つ選ぶ
「今の仕事が合わない」を、仕事内容、周囲との関わり方、裁量、評価、働く時間などに分けてみます。そのうえで、最近いちばん変えたいと感じた場面を一つ書いてください。
例えば「営業が嫌だ」と感じていても、実際に負担なのは毎月の新規開拓かもしれません。既存の顧客を支援する仕事は続けたいのなら、営業職すべてを選択肢から外す必要があるのか、もう一度検討できます。
書くときは「〇〇の場面で、△△が負担だった。次は□□できるとよい」という形にします。これは考えを分けるための例であり、特定の職種を勧めるものではありません。
質問2:次の職場にも持っていきたい経験は何ですか?
変えたいことだけではなく、続けたいことも一つ探します。顧客の話を聞く、複雑な作業を整理する、後輩に説明する、小さな改善を積み重ねる。大きな表彰歴でなくても、次の仕事で生かしたい行動は書けます。
「企画力がある」という抽象的な強みより、「意見が割れた会議で、目的と条件を整理して合意をつくった」のように、場面と行動を組み合わせます。役職名ではなく行動で考えると、異なる職種との共通点も探しやすくなります。
同僚や顧客に何を頼まれやすかったかを振り返るのも方法です。ただし、会社の資料や個人情報をそのまま持ち出すのではなく、機密を含まない自分の経験として整理しましょう。
質問3:仕事選びで譲れない条件は何ですか?
仕事内容への興味と、生活を維持するための条件は分けて書きます。勤務地、通勤、収入、働ける時間、家族との予定など、自分にとって重要な項目を挙げてください。
すべてを「必須」にすると比較しにくいため、「譲れない」「望ましい」「相談できる」の三段階に分けます。金額や勤務時間を挙げる場合も、誰かの基準を借りるのではなく、自分の事情から説明できる形にします。
| 分類 | 整理の例 |
|---|---|
| 譲れない | 家族の事情で、転居を伴う転勤は難しい |
| 望ましい | 顧客への提案だけでなく、導入後の改善にも関わりたい |
| 相談できる | 担当業界は、仕事の内容を見て広げたい |
この表は架空の記入例です。待遇の良し悪しを一律に決める表ではありません。
質問4:気になる仕事の、まだ知らない部分は何ですか?
「向いているか分からない」と感じたときは、自分の能力をすぐに評価するのではなく、判断に必要な情報が足りているかを確認します。実際の一日の仕事、成果の測られ方、担当範囲、入社後の学習など、知りたいことを質問に変えてください。
求人票を読んで「未経験歓迎」と書いてあっても、入社後にどのような研修や担当業務があるかは別に確かめたい点です。「研修はありますか」から「誰が、どの業務を、いつまで一緒に進めますか」へ質問を具体化してみましょう。
企業の体験談を使うときは、投稿時期や職種の違いも見ます。詳しくは転職口コミを面接の質問に変える方法にまとめています。
質問5:次の一週間で、何を確かめますか?
五つ目は、答えを決める質問ではなく、行動を小さくする質問です。求人を二つ選んで仕事の内容を比べる、現職で役割を変えられないか相談する、第三者に自分の経験を説明してみるなど、判断材料を一つ増やす行動を選びます。
退職や応募をすぐに決める必要はありません。「求人を選ぶ基準が三つ書けた」「面接で聞きたいことが具体化した」など、自分で確かめられる到達点にしておくと、振り返りやすくなります。
面談を利用する場合は、今回書いたメモをもとに、何を相談したいのかを伝えましょう。相談前に完璧な自己分析を完成させることを目標にする必要はありません。
一人で整理しにくいときは、欲しい支援から相談先を選ぶ
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一方、転職を前提にしない中長期の働き方を整理したい場合は、無料の初回体験と有料の継続支援を分けて検討する方法もあります。情報収集、求人紹介、判断軸の整理を同じものとして選ばないことが大切です。
五つの質問にうまく答えられない箇所があっても、その箇所自体を相談のテーマにできます。キャリナビの支援内容と相談前の確認点を読んで、目的が合うかを確かめてください。
よくある質問
やりたい仕事を決めてから転職活動を始めるべきですか?
職業名を一つ決める前に、変えたいこと・続けたいこと・必要な条件を整理する進め方もあります。応募や退職を急がず、判断材料を増やすところから始めてください。
強みが思いつかないときはどうすればよいですか?
最近人から頼まれたこと、自分なりに工夫したこと、以前よりできるようになったことを一つずつ書きます。強みという言葉にまとめるより、まず行動の具体例を集めることを勧めます。
無料相談を利用すると、必ず転職しなければいけませんか?
相談することと応募・入社を決めることは分けて考えましょう。利用するサービスに、相談だけで終える場合や求人を断る場合の扱いを確認してください。
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